「こころもからだもあなたいろ」

(朗読ファイル)

こころもからだもあなたいろ

長歌

わたしほどあなたの腕に
包まれて甘くされると
首かしげ胸を揺らして
たましいの舞い踊るよう
そのひとみ覗き込みたい
溶けかけのほほえみにして

いじわるく見つめるあなた
いじわるくほおの指先
口づけを焦らすみたいに
くびすじを撫でるみたいに
耳たぶに優しく触れて
ささやくのしたの名前を

あなたさえ永久(とわ)のかたわら
そのいのち抱(いだ)き合えたら
このいのち献げつくそう
おりおりは更ける夜長に
いじわるく肌をすべらせ
このからだあなた任せの
しあわせの恋のしぐさよ
あなた色すべて

反句

うでまくら鼓動のそばの雪催(ゆきもよい)

くちびるのさざんかみたいにねむる頃

やわらかな手のひらにして窓の雪

ふたいろの鼓動もねむるかけもうふ

ただあなたに染めて眠れよ雪景色

あなたぼっちのみゆきにひそむこのいのち

         2008/7/24

2011/10/15

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