ベートーヴェン 交響曲第1番 第3楽章

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交響曲第1番3楽章

Menuetto.Allegro molto e vivace.
C dur,3/4拍子

概説

 立ち上る情熱に満ち幾分狂騒な、3/4拍子と云うより1拍が1拍子の3/8的精神で作曲されたこの書法はどう見てもベートーヴェンお得意の後のスケルツォ楽章その物で、先人の伝統から名前だけがMenuettoとなっているが、内容的にはスケルツォとトリオと呼んで差し支えがない。

スケルツォ部(1-79)C dur

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 つまりスケルツォ主題(1-8)が2回繰り返されると、中間推移部を彷徨った後再度拡大登場してそのまま終止パッセージが付いて仕上がっている。その拡大された主題再登場は初めの弦楽器だけの主題提示に対して管楽器が加わってくるが、その後の終止パッセージはヴァイオリンが主に旋律を受け持つなど全体に弦楽器の使用が目に付き、管楽器は強調部分に弦にプラスされて同じ音型を奏でている作曲法だ。

トリオ部(80-137)C dur

<<<確認のためだけの下手なmp3>>>
 トリオも(C dur)のままどころではない、これ以上ないほど(C dur)である。トリオ主題(80-87)は管楽器で(C dur)の主和音が管楽器で5小節同一音を和音的に提示するとそのまま引き延ばし、その冒頭の和音連打のリズムに答えるようにヴァイオリンが音階的パッセージを奏でそれに答えるというこれ以上簡単に出来そうになく作られているが、絶えず躍動し不安定で華麗なスケルツォ主題に対して、一つ所に止まっているようで安定性が高くより優美で対比されて作曲されている。この主題が続いてⅥの和音で繰り返されるが、単純明快にして非常に効果的な色彩変化を出す。以下はトリオ主題の素材を元にそれぞれお送りしますので、楽譜を見てください。言葉で書くよりその方が遙かにわかりやすい書法になっているから。そしてトリオ前半後半それぞれリピートが付き、その後メヌエットにお引き取り願おう、と立て札があってトリオ部を終える。

スケルツォ部再現

・正しくはメヌエット部であろう。

2005/03/16
2005/03/21改訂

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