虫の鳴

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虫の鳴

何を書こうとしても
言葉はもどかしくて
考えるそばから
抜け落ちていく
ふと顔を上げて
部屋を見渡せば
静かな夜も深く
そこにぽつんと一人
ただ居るだけ

何だ馬鹿らしい
どちらでも同じだから
静かに明かりを消して
もう今日を終わろう
何もしないまま
目が覚めればまた
明日になっている
ただそれだけ
考える必要なんて
本当は一つとして
ないのだから

だから明日のために
静かに横になろう
遠くで虫たちの
鳴く音がする

作成時2002/2/25

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