恋愛詩

(朗読ファイル)

恋愛詩

恋が今をそっと撫でている
透かした氷のグラスのかなたへと
僕はわずかにあなたを思いながら
飲み乾すそばからそっと眠りましょう

恋が明日(あした)をそっと引き寄せる
とかし絵の具のまどろっこしさで
僕はそっとあなたの似顔絵だって
描くとスケッチを一枚めくるだろう

夜更けの受話器にそっとうなだれ
数列ばかりはちょっと悲しい
けれども通話を奏でるボタンは
押せずにじっと眺めていたっけ

恋が未来のひかりを求めて
そっと歌った名前のとこだけ
僕はそっとあなたのあだ名に
替えて歌おう明日(あした)の空へ

2009/08/24

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