夢は照り映(は)うみたいな風情だった
蝸牛(かたつむり)はのたくるみたいに逃げてった
僕らの希望はどこから来るだろう
本当の笑(え)むこと 雲は解けずに泣いていた。
素朴を包んだ畦道(あぜみち)の蔭(かげ)と
乙女を求めるみたいにして青年は歩いた
唄うべき頌歌(しょうか)はどこへいったろう
夕月にただようこと 僕らは飽かずに泣いていた。
銀河群れなすとて睦まじきことよ
果てなき因数分解して僕らの心まで
さっそうとして 真実の一欠片(ひとかけら)くらい
さしのべてくれればよいのだけれど。
絵描きのまどろむ夕空の朱(あけ)は哀しかった
僕らはのたくるみたいにして逃げていった
叶えるべき祈りはどこまで昇るだろう
本当の笑(え)むこと 空は解けずに泣いていた。
それを捕(つら)まえて空のかなたに放ってみたら
紡ぎ損ねの毛玉が解(ほど)けるみたいにして
人のそれぞれ歩む 道しるべみたいに耀きだして
僕らの希望も 還元できるやふな気配です。
2009/2/26
2009/07/06改訂掲載