パリ・オランジェリー美術館展
―ジャン・ヴァルテル&ポール・ギョームコレクション
開催期間ーーー1998/11/13~1999/2/14
開催場所ーーーBunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
主旨
画商であり美術収集家であったポール・ギョームは、モディリアニ、スーチンらを紹介するなど、若手芸術家の紹介者でもあり、美術館を建てることを夢見たが、若くして亡くなった。その夫人は、ジャン・ヴァルテルと再婚し、彼とさらなる美術品の収集を行い、最終的にこれらのコレクションがフランスに寄贈された。その結果、1984年からオランジェリー美術館でこのコレクションを見ることが出来るようになった。今回は、改築工事に合せて、まとまった油彩画が日本に上陸。
ポール・セザンヌ(1839-1906)
「赤い屋根のある風景、あるいはレスタックの松」(1875-76)
「果物、ナプキン、ミルク入れ」(1880-81)
「小舟と水浴する人々」(ca.1890)
「わらひもを巻いた壺、砂糖壺、りんご」(1890-93)
「シャトー・ノワールの庭の中」(1898-1990)
アルフレッド・シスレー(1839-1899)
「モンピュイソンからルヴシエンヌへの道」(1875)
クロード・モネ(1840-1926)
「アルジャントゥイユ」(1875)
・なんだか、見るほどに引き込まれて、かなり長い時間、この絵の前に突っ立っていた記憶が残されている。
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)
「雪景色」(1875)
「風景の中の裸婦」(1883)
「二人の少女」(1890-92)
「ピアノを弾く少女たち」(1890-92)
「水浴する髪の長い女」(ca.1895)
「手紙を持つ女」(ca.1895-96)
「ガブリエルとジャン」(1895-96)
「花瓶の花」(ca.1898)
「いちご」(1905)
アンリ・ルソー(1844-1910)
「嵐の中の舟」(1896年以降)
「婚礼」(ca.1904-05)
「ジュニエ爺さんの二輪馬車」(1908)
アンリ・マティス(1869-1954)
「ソファーの女たち、あるいは長椅子」(1921)
アンドレ・ドラン(1880-1954)
「猟師の革袋」(1913)
「アルルカンとピエロ」(1924)
パブロ・ピカソ(1881-1973)
「大きな静物画」(1917)
「水浴の女」(1921)
マリ・ローランサン(1883-1956)
「雌鹿」(1923)
「ポール・ギョーム夫人の肖像」(ca.1924)
アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)
「新しき水先案内人ポール・ギョームの肖像」(1915)
「若い見習職人」(1918)
その他
ユトリロ、スーチンなども飾られていた。あらためて眺めると、今でも覚えている絵画はたしかにあるようで、カタログを順に開くと、フロアーと絵画の場所まで思い出せる所もある一方、忘却のかなたに消された記憶の、あまりの多さには、はたして見る甲斐などあるものかと、むなしさに囚われるこの頃ではあるけれど。ともかく、セザンヌ、モネ、ルノアールあたりから1920年代までのパリの絵画の流れも、分るような美術展ではありました。