ロマン派の時代

仮空講義前期1

ロマン派の時代精神
………啓蒙主義と民主的革命の時代を超え、政治は反動的時代を迎えるが、実際は革命精神をもって民主社会を形成するための、現実社会に必要な長い期間の開始を告げたのだった。しかし知識人の思想・倫理・哲学はこの期間を先に飛び越え、現実と理想のギャップが矛盾として熟成され、これは啓蒙主義以前より始まる哲学・思想の発達の延長線上に豊かな花を咲かせた。現実社会は着実に前進し、植民地獲得による富の流入と資本主義の発達が、膨張するヨーロッパ社会の中に、また様々な矛盾をもたらした。この思想界と現実社会の矛盾の中に、堅実な中産階級の向上を糧として、また貴族社会の豊かな残り火を糧として、ロマン主義の芸術運動が繰り広げられた。
第16章 ロマン主義と19世紀の管弦楽曲
………ロマン主義、ロマン派の説明と、19世紀の代表的な作曲家による管弦楽曲。シューベルト、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、シューマン、リスト、ブラームス、ブルックナー、チャイコーフスキイ、ドヴォルジャークなど。
第17章 19世紀の独奏曲、室内楽曲、声楽曲
………ロマン派のピアノ曲、室内楽曲、声楽曲の紹介。
第18章 19世紀のオペラと音楽劇
………フランスでのロッシーニ、マイアベーアらのグランドオペラの成立。オペラ・コミークとベルリオーズのオペラ。イタリア、ロッシーニからドニゼッティ、ベッリーニ、ジュゼッペ・ヴェルディの作品。ドイツ、ヴェーバーからリヒャルト・ヴァーグナーへ。
第19章 1870年代から第一次世界大戦までのヨーロッパの音楽
………ドイツの伝統。フーゴ・ヴォルフ、グスタフ・マーラー、リヒャルト・シュトラウスら。民族主義的音楽の登場。ロシア、グリンカから五人組、リムスキーコルサコフ、ムソグルスキーらや、国際的音楽語法に堪能だったチャイコフスキーら。東欧のスメタナ、ドボルザーク、ヤナーチェク、グリーク、シベリウスらの登場と、イギリスのエルガー、フランスでのフランク、ダンディ、サンサーンス、フォーレ、ドビュッシー、ラヴェルの活躍。イタリアのヴェリズモオペラとプッチーニなど。

そのほかの資料

プレンティスホール音楽史シリーズ5-1に基づく変奏的小説
………ロマン派の時代精神の参考資料なのだが、元の本を読まないと意味が分からないかも知れない。

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