ふるさとの街なみへ 2016/3/11 詩 ふるさとの街なみへ 思い返せばふるさとは、ひとかげさえも消え失せて、ただ懐かしい風景に、セピアをかざしていのるでしょう。それなのにわずかな現実に触れたなら、なんだか知れないとがった痛みに、刺されるような夕暮れに、わたしは春をいのるでしょう。くだらないプロフィールはいつしか消され、あの頃は未来へと溶けるでしょう。あなたはいつしかそれを眺めて、わたしの知らないその街を、ただ豊かにほほえんで、け………