あの頃の面影

あの頃の面影

はしゃいでた
  あの日の夢も 木造の
    きしみわたしと 消えてゆくなら

放課後の
   中庭いちょう 夕まぐれ
 手を振るわたし たれに手を振る

水道の
  蛇口のむこう のぞき込む
    はしゃぎつかれた 別のわたしが

僕の手に
  忘れものした 見せしめは
    マジックみたいな 宿題の文字

かわになを
  またたく初夏の あこがれと
    美味しく食べる いつか夢見て

背よりもっと
  飲まれた草の 秘密基地
    寝そべる空に わた菓子浮かべて

マシュマロ
  ほころぶ君の くちびるに
    チクリといたむ らむね色の風

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