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幻影の竪琴

光と影   夢と幻 過去と未来     砂時計して 刻の旅人 いつか僕の   墓標にそっと 祈る君を     たったひとりの 友と定めて   わたしは生きぬく      刻のはざまを…… あまりにも   沢山の嘲笑を 真に受けて     あなたのこころも 信じられずに   ただ祈ります     君が友だと…… 神さまが   ま………

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2016/11/10 和歌

無気力な落書 お休みあなた    まどろみ夢な 呼子鳥 伸ばした手    届かぬ花の 病棟に  終りを告げる うわさ遠くて 朝日して師走が果の暦かな 躍りませう    ゆかたが君と夢祭 星に手を差し伸べたがる坊やかな ともし火の尽きて凍える虫の影 ⇒後日訂正   ともし尽きて      虫凍えした琥珀かな 夢は………

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2016/10/14 即興短歌

酔いどれの落書 夜半の花火   くちびる君は さよならを     告げようとして みなだ満たして 谷渡る   蔦の絡みの 背伸びして     はびこるほどの いのちともがな 教えてよ   やさしい声した 病棟の     ひとみそらせば かなしみの色 しょせんは/つかの間の   いのりの酒の ともし火を     たよりに描く ポエムなのかな ………

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悲しみの歌

ただひとり   消えゆく花の わびしさに     まつりがこゝろ 今はなくして 気づけばまた   ひとりぼっちした 宵闇に     誰(たれ)ひと言も 雉の鳴き声 人でなし   結ばれた手の みじめさは     おなじ色香に 染まる花園 風の声 もう聞こえない   星の歌 けがれた空に 聞き耳立てゝは おかしいね   ひとり言して 答えて………

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大和物語の朗読 その三

朗読 あらすじ 二十一  良少将(良岑仲連 あるいは良岑義方)が、監の命婦(げんのみょうぶ)のもとに通っていたころ、女から和歌が送られてきたので。 二十二  良少将が、太刀に使用する皮を求めたら、監の命婦が「わたしのところにあるわ」と言ったきりくれないので。 二十三  陽成院の二の皇子である元平親王が、宇多天皇の娘である依子内親王(いしないしん………

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大和物語の朗読 その二

朗読 あらすじ 十一  今は亡き源清蔭が、藤原忠房(ふじわらのただふさ)(?-929)の娘のもとに通っていたのを、醍醐天皇の皇女に心変わりしてからも、娘との間には子供もあり、語らいは絶えず、おなじところに住んでいた。あるとき「住吉の松でもないけれど久しく間が空いてしまいました」と源清蔭が和歌を贈ると、「そんな長い時間でもないのに、住吉の松は(別の人を待つの松に)生え替わってし………

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ふるさとの街なみへ

ふるさとの街なみへ  思い返せばふるさとは、ひとかげさえも消え失せて、ただ懐かしい風景に、セピアをかざしていのるでしょう。それなのにわずかな現実に触れたなら、なんだか知れないとがった痛みに、刺されるような夕暮れに、わたしは春をいのるでしょう。くだらないプロフィールはいつしか消され、あの頃は未来へと溶けるでしょう。あなたはいつしかそれを眺めて、わたしの知らないその街を、ただ豊かにほほえんで、け………

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つかの間の四行詩

不思議なことに  見出しを付けるという行為が、酔いどれの落書きに、このような無意味な散文をも、加えることにもなることは、どれほど人というものの正体が、ある種のパターン化された行為に、規律されているかの正体であると共に、個性の範囲の狭さを、露呈しているようにも思えるのですけれども……  今さら、そんなことはどうでもよいことです。    時々走らせる落書きさえも、      近頃は………

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調和の霊感

いにしへの響 spring piano    響きあわせが奏でかな spring piano    響きあわせてかなで唄  わたしはだらけていたのでしょう。    あるいは寝ぼけていたのでしょう。      それともみじめな終末の、    乏しき楽才を悟りして、  いじけていたのが真実か…… ひさしぶりの調理  そんな訳でして、   ある………

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雪降る夜に見た夢は

雪降る夜に見た夢は 雪降る夜はわたくしの   たましいさえも清らかな     すてきなものに思われて     凍えた窓のベランダで       真白な息をけむりのように   それから手すりの      雪を丸めた冷たさに        わざと驚いて見せながら あちらの屋根に放ったら   どさりと落ちてずるずると     なだのようなゆかいです ………

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無題

僕たちの   朝日を浴びて 背を伸ばし  絡まるうちに へちまあごして きみの背の   まだ上にある つた絡め  伸びゆく草を いつか追い越せ 溶けのこる   屋根は真白に 日をさして  小鳥ら歌う おはようの声 校舎時計   さくら吹雪か わかれ歌 星は尽きて   ゆうべあかりもなかりけり     [狂句] たまねぎで  ………

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同一精神上のアリア

同一精神上のアリア 弱り切ったその人は   酒を飲ませてももう駄目で  意気消沈を友として    怠惰を抱えて揺らいでた 風前の灯火なのだと   ちょっと笑った笑顔には  やつれたような能面の    いつわりの表情が浮かんでいた ただ歳月に流されて   朽ちゆく枯葉を待つような  その精神は干からびた    がさがさとしたけがれして 遠くみずみ………

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祖父の身まかりたるに詠める

2015年師走 2015年12月25日    祖父の亡くなりたる夜も更けて  日の移り変はりたるによめる ますらをの黄泉路も歳の果ならむ 撃たれし友がもとへかきみが魂 わかれては    けがれなくして なきがらの  天(あま)へと馳せる きみがみたまは あるじなくて    師走にひらく さつきかな 汝と吾   時瀬の波に 酔ふ酒は………

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2016年元旦

2016年1月1日  あらたまる年も年ごとに人のかりそめの尺度に過ぎないことばかりが味気なく思われるこの頃には、よろこびも薄れゆく気配ではありますが、人を捨て去れないわたくしもまた、人の世の習いに従うものとして、年明けを祝うのもまた、おもしろかろうとは思うのですけれども…… 静けさに   映える街なみ 陽浴びして     羽ばたく鳥よ としあけの空 あいさつも………

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物名における、即興的落書

古今和歌集の物名について  古今和歌集の巻第十は「物名(もののな)」の和歌を収めている。これは例えば「猫にマタタビ」という言葉を、 すてきだ「ね 子にまた旅」を させるとは などと、別の意味の文脈のなかに折り込むもので、たとえば、「古今和歌集」の巻第十のはじめには、「うぐひす」の物名として、 こゝろから   花のしづくに そぼちつゝ    うくひずとのみ 鳥………

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だあれもいない

だあれもいない夕暮れに   いじけて遊ぶ砂場には  ふざけた風したいちょうの葉    あざわらっては消えました だあれも知らないお昼には     ひとりぼっちのおべんとう  タコさんウィンナーいじけては      みなだひとつぶ落ちました ひとりぼっちの教室は   ののしりあうようなはしゃぎ声  耳をふさいで眠るふり    おびえて逃げたくなりました ………

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T o K i N o 日 記

 をむなもすなる日記といふものを、    をとこもしてみむとてするなり。  望(もち)の年の、八月(はづき)の四日の、戌(いぬ)の時に門出す。     そのよし、いさゝかものに書きつく。  ある人、酔いに果てゝ、例のことゞも、なにもなし得ず、    あばれまはりて、住むべき端末さえ打ちて、戻るべき宿さへあらず。   かれこれ、残されしものうしなふ。  年頃、思ひかへすこと………