T o K i N o 日 記 | ページ 6 |      女もすなる日記といふものを男もしてみむとてするなり
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祖父の身まかりたるに詠める

2015年師走 2015年12月25日    祖父の亡くなりたる夜も更けて  日の移り変はりたるによめる ますらをの黄泉路も歳の果ならむ 撃たれし友がもとへかきみが魂 わかれては    けがれなくして なきがらの  天(あま)へと馳せる きみがみたまは あるじなくて    師走にひらく さつきかな 汝と吾   時瀬の波に 酔ふ酒は………

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2016年元旦

2016年1月1日  あらたまる年も年ごとに人のかりそめの尺度に過ぎないことばかりが味気なく思われるこの頃には、よろこびも薄れゆく気配ではありますが、人を捨て去れないわたくしもまた、人の世の習いに従うものとして、年明けを祝うのもまた、おもしろかろうとは思うのですけれども…… 静けさに   映える街なみ 陽浴びして     羽ばたく鳥よ としあけの空 あいさつも………

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物名における、即興的落書

古今和歌集の物名について  古今和歌集の巻第十は「物名(もののな)」の和歌を収めている。これは例えば「猫にマタタビ」という言葉を、 すてきだ「ね 子にまた旅」を させるとは などと、別の意味の文脈のなかに折り込むもので、たとえば、「古今和歌集」の巻第十のはじめには、「うぐひす」の物名として、 こゝろから   花のしづくに そぼちつゝ    うくひずとのみ 鳥………

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だあれもいない

だあれもいない夕暮れに   いじけて遊ぶ砂場には  ふざけた風したいちょうの葉    あざわらっては消えました だあれも知らないお昼には     ひとりぼっちのおべんとう  タコさんウィンナーいじけては      みなだひとつぶ落ちました ひとりぼっちの教室は   ののしりあうようなはしゃぎ声  耳をふさいで眠るふり    おびえて逃げたくなりました ………

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T o K i N o 日 記

 をむなもすなる日記といふものを、    をとこもしてみむとてするなり。  望(もち)の年の、八月(はづき)の四日の、戌(いぬ)の時に門出す。     そのよし、いさゝかものに書きつく。  ある人、酔いに果てゝ、例のことゞも、なにもなし得ず、    あばれまはりて、住むべき端末さえ打ちて、戻るべき宿さへあらず。   かれこれ、残されしものうしなふ。  年頃、思ひかへすこと………