不気味なものはなんですか?
ぶきみなものは何ですか? 聞こえない声の悲しみは すべての勇気を奪い去る 自分のためとほざいている ぶきみなものは何ですか。 誰かとの関わりのためにある あなたの言語を使用して あらゆるインフラに負ぶさって 自分一人では何もなし得ない。 グロテスクなナメクジが這い回って 自分のためとかほざいている ひとりの幸福とかほざいている 不気味なものは何ですか。 ………
ぶきみなものは何ですか? 聞こえない声の悲しみは すべての勇気を奪い去る 自分のためとほざいている ぶきみなものは何ですか。 誰かとの関わりのためにある あなたの言語を使用して あらゆるインフラに負ぶさって 自分一人では何もなし得ない。 グロテスクなナメクジが這い回って 自分のためとかほざいている ひとりの幸福とかほざいている 不気味なものは何ですか。 ………
浅き夢見し (注.読み返しなし) 僕のこころが振り出しに戻れたら 見えすぎたまわりから浴びせられた 泥まみれのみすぼらしさに 打ちのめされずにいられるでしょうか。 僕のこころが青ずっぱいあの頃の 感傷から抜け出せずにいられたなら あきらめみたいな悲しみを 身にまとうことはなかったのでしょうか。 けれどもこんな自分のままで しどろもどろに浜を蹴り………
星に願いを あなたの声がはるか遠くて 僕はもうがんばれなかった たとえ僕の声が遠く過ぎて あなたが頑張れなかったとしても ふたりの思いはすれ違い、交わらなくって 僕たちはけがれた嘲笑の渦にまみれて 震え寒さの北限のひもじさに 冷たさに刺されながら消されてゆくでしょう それでもどんなに凍っても、泥まみれの 彼らの手には、決してけがされることはな………
道なき路 さよならが笑っている 僕は紡いだ糸が もつれてさ迷うみたいに 君の明日を占って みじめに手を振った 送りびとみたいだね 道を選ぶなんて 君には馬鹿らしくて 歩いたところが路になるって 微笑んでいたのがたった一つの 真実だなんて気づかなかった 僕はいつも路傍のひと 路なんて僕らが歩いたところが いつしか馴らされただけなんて ………
ひと筆書の祈り 僕が僕だって思えることが どんなに大きな幸せだって ありきたりの毎日が どこまでも続いていくって いつしか甘えていたんだ 好き嫌いとかけだるいとか 食べたいものに夢中になって お祈りの呪文さえもう かた言も思い出せないくらい 笑い合えれば幸せだって 淋しい野原を歩いていた頃の ほほえみだっていつの頃からだろう ただ快楽を………
言えることは 一番はじめの詩は、その刹那に信じた真実を唄ったものではなく、言葉の虚飾をもてあそんで、それらしい体裁に整えたからこそ、虚飾の体裁の似合うお化粧の世の中には、ありきたり詩らしく思われ、それ以外のものは、素朴な心情の吐露より出発したが故に、虚飾にあふれたお化粧の世の中には、不体裁なものに思われて、ひからびちまった情緒をもてあそび、与えられたお涙に酔いしれる鶏どもからは、倦厭される………
あるいはまた攻撃的な 鶏小屋の真実を真実と見なす鶏しか居なくなったとき、鶏小屋の真実が真実となって、小屋など存在しない、鶏の真実は穢されて、いびつなにせものと罵られ、消されゆくものには違いありません。それでもなお、悪あがきする鳥の一羽くらい、暴れ回るのが詩なのかも知れませんね。 わたしではなくあなた Ⅰ その人の言葉だけが 真実のように思われて ただ、その人の落………
それは不体裁な姿して けれどもわたしだけには、本当のたったひとつの歌だから。どれほどの嘲弄にもてあそばれても、譲ることの出来ない信念なのかも知れません。それは例えば、 星の果 あの日あなたを 抱きしめておけばよかった 秒針はあの日と 変わらない刻みをしたけれど あなたはいつしか 別のあなたに わたしもいつしか 別のわたしになって それでもいつま………
あるいはにせものの詩について 真の心情からではなく虚飾の生ぬるい精神から生みなされた詩の、本質的な嫌みということについて説明しようと思って、わざと作ってみた詩。それを作りっぱなしで、どのように説明しようとしたのか、すっかり時期を踏み外してしまったので、とりあえず掲載だけして置こうというもの。化粧品まみれのこの手の落書きなら、今の世こそ大量にあふれているには違いありません。そうして本当の心な………
酔いどれの推敲なしの詩ならば、思い返すほどの責任など期待できないのも事実です。
雨ばかり続く夏ならば、また酒に手を伸ばし、忘れかけの俳句などを、不意に落書きしてみるのも、酔いどれの独り言には、あるいは相応しい物かも知れません。その代わり、推敲なしでの掲載となることは避けられず。
今朝の夢 正しくは今朝では無い。起きたのは夕暮で、壊れた時計は昼と夜を移し替えて、どう頑張っても夜に眠ることなど、出来なくなってしまっているのだから。 わたしはかつての大学の教授から、かつてのわたしの面影みたくして、ある楽譜を眺めながら、楽曲の解析を教わっているらしかった。それはオーケストラとピアノのアンサンブルで、かたわらにはピアノが置かれていた。教授が弾き流したとき、その楽………
いくつかの断章 どれが良いやら 恋見月 夢見る夜半の 月影は 届けられない 君色のなみだ 恋みづき 夢みおぼろの 月影は あなたへとゞけ ひめごころして 夢みづき うらゝおぼろの 月影は あなたへとゞけ ひめごゝろして 夢みづき うらら月影 ひめごころ 恋に揺らめく あたな映して ………
即興的パロディー パロディーの質とオリジナル -あるいはパクリと創作について ビアガーデンにて 不意に酒の句を作れと言われれば、凡人であれ、乏しき知識をもてあそび、 静かさや 岩に染み入る 蝉の声 など、ほとんど唯一の知っている俳句を元に、 ほろ酔いや 喉に染み入る 酒の声 くらいは、誰でも詠みたくなるところ。 ………
あの頃の面影 はしゃいでた あの日の夢も 木造の きしみわたしと 消えてゆくなら 放課後の 中庭いちょう 夕まぐれ 手を振るわたし たれに手を振る 水道の 蛇口のむこう のぞき込む はしゃぎつかれた 別のわたしが 僕の手に 忘れものした 見せしめは マジックみたいな 宿題の文字 かわになを ………
あるいは推敲について 2016年初め頃か、意味もなく、 写実でもなく、ふと浮かんだ句といえば。 ほろんほろ/\ おぼろ月夜の かたり唄 これを推敲しようとして、思い悩むには、 ほろんほろ/\ つき夜おぼろかゝたり唄 ほろんほろ/\ かたりおぼろの月夜かな 翌日、着想がこなれて生まれるには、 ほろん………
いつもながらの、酔いにまかせて一気に落書きしたもの。意味が通じるように手直しはしたものの、長すぎるので、最終推敲は放置で掲載。
ある夏の日の思い出 日頃のニュースには戦争の惨事を伝えるとき、かつての面影と混じり合い、つかの間の幻想は、いくつかの落書きへと化すだろう。 砕け散る 夢のことさえ 燃え尽きて 廃墟と化した 街は夕闇 雨音は おとぎ話の お人形 つんざくように よぎる銃声 姉の手を 握りしめては 階段に うずくまります 真っ赤な人形 ………
酔いの戻りに叩きうちした、一筆書きの落書。
意味も無く 君の吐息 星降夜の 絵描き歌 という句を思いついたのにまかせて、 ほろ酔いにいくつかの落書きを記したもの。 白妙の ため息に聞く別れ歌 星の川原 ささやく君の 瞳かも 君の名を 短冊にそっと しのびまつ 陽を浴びて ほろ酔い嘆く鴉かな それでも歌は俺のすべてと…… ………